買いたいのは物語それとも紙?

獣の奏者が気になったので、いっきに1日で1巻2巻読破してみました。
いやはや、なかなか面白いですね〜

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)

まあ、読書感想文はもっと書くのが上手な人のを見て頂くとして、
思った事メモをば。


最初に私は図書館で借りようと思ったんです。
作者にとっては、図書館を第一に考える私は
お金を落としてくれない悪い客ですね。
まあ、それは良いとして、図書館の各巻予約が
50〜100人近くありました。
うむ、待ってられない。


そこで家の近所の本屋さんに行ってみました。
ここでも選択が、ハードカバー1600円か文庫版700円かの選択です。
ハードカバーは、大きくて読むのに不便ですし、置き場所も
困るのでもちろん文庫を買いました。値段も安いですしね。


ふと思ったんです、この2つの値段差ってなんでしょう。
流通路?紙の値段?両方とも倍の値段の差が出来るとは思えない。
ありえるのは機会損失ですね、高くても買うって人にハードカバーを
売りつけて、高くても買う人が買い尽くしたあと、
値段を安いなら買うって人に文庫を売る。
作者にも、ハードカバーが売れた場合と、文庫が売れた場合で
実入りが違うようですし。

本の印税ってどの位?
http://homepage2.nifty.com/osiete/s653.htm


でも、ココまでは作者や出版社の理論ですよね。
さらに、上記の印税の話を本当だとすると
作者が物語を紡ぎだした努力に対して支払われる
金銭的見返りは10%前後だそうです。
本を買うとき、母体である紙事態に、
ありがたやありがたやと90%の金銭的価値を
私は見いだしているのでしょうか?


ユーザーとしての私としては、物語であるコンテンツを
読む事にお金を払っているのであって、決して紙にお金を
払いたくて払っているわけではありません。


もっとITが進んだら、ユーザの求めるものを安価に提供する
何かが生まれるんでしょうかね?
最初の問い、「買いたいのは物語それとも紙?」に誰かが答える
サービスを出してくれるんでしょうかね?
面白い販売形態が出のを楽しみにしています。

ポール・グレアム「メディア出版業界の未来
http://d.hatena.ne.jp/lionfan/20090918

〜追記〜
出版業界の事など、まったく知らない私なので、
もしかしたら、本自体の利益のほとんどは
本の宣伝に消えてたりするんですかね?
だから出版社が90%の売り上げを取っても、
宣伝費ですっからかんとかなんですかね?
それだとしたら、いくらITで流通周りが安価になっても
劇的な変化は望めないですね。
ただ、出版社の90%の内訳の多くが、消費者の手に届くまでの
流通関係であるなら、ITで変えられる部分は沢山あると思います。


〜追記2〜
そういえば海外の技術書はすでに、
「紙母体の本」「PDFによる電子書籍」「紙母体の本+PDFによる電子書籍
の三種類の形で販売されているものもあるようですね。

「コルシカ」スキャンした雑誌閲覧サービス

雑誌を購入すると、スキャンしたデータをネットで閲覧できるよう
になるサービス「コルシカ」
何か始まりましたね。法律的にやばそうですが。。。。。

Corseka(コルシカ)
http://www.corseka.jp/